湖南市サイコー

【滋賀県の資料館】草津宿街道交流館で浮世絵摺りを体験しました【レポート】

2019年11月14日
滋賀県自習室


2019年4月に開館20周年を迎えた草津宿街道交流館は、草津の文化や歴史に関する展示を行っています。草津が東海道と中山道の宿場町として賑わった江戸時代の資料が豊富な歴史資料館で、浮世絵摺りを体験してきました。

【草津宿街道交流館へのアクセスと駐車場】


草津宿街道交流館の住所は滋賀県草津市草津3丁目10番4号です。

googleマップはこちらです。


JR草津駅東口から草津宿街道交流館までは徒歩15分程度。旧草津川の下にあるトンネル「草津ずい道」を抜けて本陣商店街を直進すれば良いので、道に迷うことはまずありません。

滋賀銀行本町出張所と仏具店がある点滅信号を渡れば、その先に草津宿街道交流館が見えてきます。

草津宿街道交流館には2台の駐車場がありますが、満車の場合は徒歩5分ほどの距離にある草津市役所の立体駐車場か、近隣の有料駐車場を利用してください。

【草津宿街道交流館の開館日と入館料】


草津宿街道交流館の開館時間は、9:00~17:00で、入館は16:30までです。

休館日は月曜日ですが、ハッピーマンデーなどの休日の場合は開館で、翌日に休館します。
休日の翌日(土日祝日と重なった場合は開館)と年末年始(12月28日~1月4日まで)も休館です。

それ以外にも、教育委員会が必要と認めた日が休館となるので、草津宿街道交流館の公式サイトと公式Facebookに掲載されている開館カレンダーを、訪問の前に確認してください。

草津宿街道交流館公式サイト
草津宿街道交流館公式Facebook


草津宿街道交流館の入館料は、大人200円、高校・大学生150円、小・中学生と草津市に住む65歳以上の方は100円です。
草津市に住む65歳以上の方は、住所と年齢が確認できる書類を用意してください。

また、草津市内に住む障がいのある方と介護者1名は、障がい者手帳を提示すれば無料入館が可能です。

毎週土曜日と5月5日は、住所を問わず小・中学生の入館が無料となります。


草津宿街道交流館と草津宿本陣の見学を同じ日に行う場合は、入館料が割引される両館共通券の購入がお得です。

館内では飲食及び、限られた場所以外での写真撮影は禁止です(この記事で使用している写真は、すべて撮影の許可をいただいたものです)

【草津宿街道交流館の常設展】


草津宿街道交流館には、江戸時代の草津の町並みの模型や、当時の旅籠(はたご)で使用されていた道具や調度品が展示されています。

旅籠とは食事を提供する宿泊施設のことで、江戸時代に東海道と中山道が合流する宿場町として賑わっていた草津には72軒の旅籠がありました。


本陣は大名や公家などの身分の高い人が利用した宿泊施設で、国の史跡に指定されている草津宿本陣は、「忠臣蔵」でおなじみの浅野内匠頭や吉良上野介、江戸幕府の第14代将軍徳川家茂に嫁いだ皇女和宮が利用したことが大福帳(宿帳)の記録から判明しています。


十返舎一九の「東海道中膝栗毛」は、弥次さんと喜多さんが、江戸から伊勢参りに向かう道中でさまざまなトラブルに遭遇する物語で、江戸時代の東海道の旅がどのようなものであったかを知ることができる貴重な資料でもあります。

草津宿街道交流館には、江戸時代に出版された「東海道中膝栗毛」が所蔵されています。

【草津宿街道交流館で浮世絵摺りに挑戦】


草津宿街道交流館で体験できるのが、江戸時代の浮世絵摺り体験です。

浮世絵には絵師直筆の肉筆画と、肉筆画を元に印刷された木版画があり、同じ物が二つとなく高価な肉筆画と違って、木版画は同じ物を大量に刷ることができます。経済の発展や紙の普及もあり、木版画は江戸時代の「庶民の文化」となりました。

木版画は版木と呼ばれる原版に絵の具を付け、上に紙を置いてバレンで摺ります。多色摺りの浮世絵には、黒、赤、青、緑……といったように、使う色ごとに版木が用意されていました。
多いときには、1枚の浮世絵に対して20枚以上の版木が使われていたそうです。

筆者も草津宿街道交流館で、重ね摺りに挑戦しました。
元になっている浮世絵は、3代目歌川豊国の「役者見立東海道五十三駅 草津駅 鬼若丸」で、鬼若丸は後の武蔵坊弁慶のことです。


まずは版にインクを塗ってカバーをかけ、その上に紙を起きます。紙を置く目印となる黒いL字型の道具は「見当」といい、「見当をつける」や「見当違い」という言葉は、この道具に由来するそうです。
紙をバレンで摺ります。黒、青、緑、赤と4色のインクを順につけていき、重ね摺りが完成しました。


一目で分かるほど、色がずれています。1mmの狂いもなく版画を刷り上げた、江戸時代の摺師の技術の高さを実感しました。


草津宿街道交流館では、浮世絵摺りのほかに、江戸時代の旅装束を着ることもできます。このコーナーでは、写真撮影が可能です。

【草津宿街道交流館の特別展】


草津宿街道交流館の取材を行った2019年の10月には、大草津展「くさつを彩る舞~風流踊りの系譜~」が行われていました。

華やかな衣装を着た人々が、楽器の音色に合わせて踊る「風流踊り」は、室町時代末期から江戸時代初期にかけて流行しました。


草津市内の7つの地区(矢倉、下笠、片岡、長束、志那、吉田、志那中)で毎年5月3日に行われる「草津のサンヤレ踊り」や、上笠天満宮で10月に行われる「上笠天満宮講踊」、伊砂々神社で9月に行われる「渋川の花踊り」は、いずれも「風流踊り」が起源であり、遅くとも江戸時代には草津で行われていたと考えられています。


大草津展「くさつを彩る舞~風流踊りの系譜~」には江戸時代に使われていた衣装や、当時の祭りに関する資料が展示されており、2019年11月17日の日曜日まで開催されます。

2019年11月16日の土曜日には、草津アミカホールで「くさつの民俗芸能大集合! 伝統芸能に触れよう!」と題したイベントが行われ、草津市の伝統的な踊りや和楽器の演奏を観賞できます。

草津宿街道交流館の特設ページには、このイベントに関する詳細が掲載されています。

【草津宿街道交流館で草津を知ろう】


草津宿街道交流館は、江戸時代に宿場町として栄えた草津について、詳しく、そして楽しく学ぶことができる施設です。

草津の歴史や文化に関心のある方や、江戸時代に興味がある人は、ぜひ足を運んでみてください。草津宿本陣と共通の年間パスポートも発行しています。

【草津宿街道交流館の基本情報】

施設名:草津宿街道交流館
住所:滋賀県草津市草津3丁目10番4号
電話番号:077-567-0030
開館時間: 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日: 月曜日(祝日の場合は、翌日休館)、休日の翌日(土日休日と重なった場合は開館)と年末年始(12月28日~1月4日まで)、その他教育委員会が必要と認めた日
公式サイト
公式FaceBook

2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

新型コロナウイルスの影響で、店舗の営業時間・定休日が変更になっている可能性があります。ご来店の際には、各お店にお問い合わせください。

滋賀県自習室

HASH TAG#ハッシュタグ

INSTAGRAM

滋賀の暮らし、届けます。

#ホンデシガ

滋賀県の暮らし
届けます