甲賀市には美味しい日本酒がたくさんあります。
江戸時代、東海道と中山道が交わる交通の要所という立地から、多くの旅人が訪れた近江の国滋賀県。そのことから街道沿いには宿がたち、それにあわせて造り酒屋が増えていったという背景があるのです。
もちろん、美味しいお米が育つ土地であることや、豊富な地下水があることなど恵まれた自然環境があってのことですね!
地元のお酒で一杯の時間は、癒しの時間。ぜひ、酒蔵ごとの味を楽しんでください。
明治17年創業。土山町の東海道沿いにある「安井酒造」。昔のまま、昔ながらの手仕事を大事に酒造りを続ける酒蔵です。
お店の前の古い樽と一升瓶を持った飛び出し小僧が目印です。
現在蔵元杜氏5代目と、酒造期には農閑期である地元茶農家さん達と家族とで仕込まれている「初桜(はつさくら)」は、昔ながらの道具を使い、少量を丁寧に手造りされた日本酒です。
瓶詰やラベル貼りに至るまですべて手作業ですることで、造り手の想いや蔵の風景が伝わるようにという想いが込められています。
「初桜」という名前から、桜の季節限定の花びらが舞う季節限定のラベルは贈り物にぴったり。その他にも滋賀県の推奨米「みずかがみ」で造られたお酒や、日本晴100%の純米大吟醸など種類は様々。
秋に収穫される新米を使って造られ、初めてしぼられるのが大体12月から翌年1月までの冬の期間。この時期に出来上がったばかりの日本酒「しぼりたて」もぜひその時期を狙って楽しんでほしいお酒です。
中には、こんな斬新なラベルのお酒も。アメコミ調が、新しい日本酒ファンを増やす入口になるかもしれませんね!
【安井酒造の基本情報】
住所:滋賀県甲賀市土山町徳原225番地
電話番号:0748-67-0027
公式:安井酒造HP
店頭販売可能。
甲賀市甲賀町にあるのは明治44年創業の田中酒蔵。「おいしいお酒で縁をつなぐ」とこだわりの地酒を作り続ける酒蔵です。
こちらの看板地酒は「春の峰」。鈴鹿の山々、その一峰に春が訪れる頃、極寒に仕込まれた酒(新酒)が生まれるところからこう名付けられたそうです。
酒米は、契約栽培された地元甲賀櫟野産「玉栄」(酒造好適米)。鹿深源流米と名付けられるのは、この地より上になにもないということからだそう。かっこいい!お水は自社より湧き出る地下水。お米にしてもお水にしても、お酒は本当に自然の恵みなんだなぁと思わされます。
こちらは酒蔵入口。重厚な木造の入り口が歴史を感じますね。この酒蔵のお向かいには、田中酒造が営む酒販店があります。
木の梁などがそのままのダイナミックな店内に多様なお酒と、お酒にあう様々な食品が並びます。缶詰や瓶詰などで期限をあまり気にせず購入できるのでお酒とセットでプレゼントするにもぴったりです。
プレゼントというと、田中酒造では酒粕をつかったお菓子も製造販売されています。「甲賀流白玉爆弾ポルポローネ」は、甲賀という土地柄忍者にちなんだ酒粕のポルポローネ。ポルポローネとはスペインに昔から伝わるお祝いのお菓子で口に入れるとほろっとくずれる食感が人気。「さけかすまかろん」は酒粕を練りこみ、竹炭で真っ黒にして甲賀流忍者をイメージしています。
こちらでは週末予約限定のランチも営業中。ぜひそちらも訪れてみては?
【安井酒造の基本情報】
住所:滋賀県甲賀市甲賀町大原市場474番地
営業時間:9:00~19:00
定休日:水曜日
公式:田中酒造HP
創業100年を超える老舗、水口町の「美冨久酒造」。醸造技術が発達した現在の簡略化した現代の製造方法ではなく、昔からの製造方法を守ったお酒造りをされています。
最近では日本最大の日本酒のコンテストや全国新酒鑑評会において数回の金賞を受賞。国際的なコンクールでも金賞、ゴールドメダル受賞など、国内外で高い評価を受けているお墨付きです。
2021年には蔵の一部を改築してカフェとしてオープン。日本酒が楽しめるのはもちろん、酒文化を通して気づく滋賀県の食の魅力が伝わるカフェとなっています。ランチでは滋賀県の食材をふんだんに使ったメニューが楽しめます。カフェメニューも豊富、酒蔵ならではのおつまみメニューもありますよ!
お酒の販売もしているお店は、東海道の街道筋に面しているので、甲賀市観光の折に訪れる人も多数。
東海道を歩きながらふらっと寄れる老舗の酒蔵「美冨久酒造」でゆっくり時間を過ごす贅沢、いかがですか?
【美冨久酒造の基本情報】
住所:滋賀県甲賀市水口町西林口3-2
公式:美冨久酒造HP
その昔、ご先祖様が清酒を造っていたのですがあまり酒質が良くなく困り果てたそう。そんな折、今の「山村神社」にご神託を奉じて井戸を掘ったら、この近辺には類を見ない良質の水が湧き出した!
米どころ近江米との掛け合いでできたお酒が看板の「神開」なんだそうです。神開という名前は、神様のお告げにより出来た清酒の意味なんですね。
日本酒と言えば、そのラベルも魅力のひとつ。贈答用ならもちろん、自宅用であれ、素敵なラベルはお酒を飲みながら楽しめるひとつのアート。
この神開には、大津絵ラベルがあります。大津絵と言えば、滋賀県の有名な民族絵画。その歴史を感じる絵が日本酒にぴったり!
こちらは、若い女性が思わず手にとってしまいそうな素敵なイラストのラベル。細い線で描かれた女性が繊細なイメージ。
長期熟成古酒に青梅をじっくり漬け込んだ梅酒のリキュールです。日本酒が苦手な方も、梅酒ならお湯割り、ソーダ割りといろんな飲み方で楽しめそうですね。
【「藤本酒造株式会社」の基本情報】
住所:滋賀県甲賀市水口町伴中山696
公式:藤本酒造株式会社HP
水口の地に1892年(明治25年)より前身「竹島本家」として創業し、今も酒造りを営んでいる「笑四季酒造」。
少し変わったその漢字をあてた名前の由来は、「酒は人生を楽しく暮らすときの糧となり、人と人とを絆ぐ潤滑剤の役目を担う。四季折々、酒を以って日々笑って過ごせるようにと願う」と。またもうひとつ、口に含んだ時に思わず笑みがこぼれるような美酒を醸す意気込みがこめられているとのこと。
どちらをとってもなんて素敵なネーミング!
「自然の理に従う」という哲学を持って作られている笑四季のお酒は、純米仕込、無添加無調整のナチュラル製法。素材本来の良さを引き出すため「シンプル」に振り切っています。
近江の米、恵まれた水質の厳選によって、作られたお酒には余計なことは一切しない。香りにフォーカスするのではなく、「きれいな甘さ」を中心軸として酒質設計されているその味は、味わい深く個性が引き立ちます。
オーソドックスなラベルも魅力的ですが、個性的なイラストがかかれたものもあるので贈り物にもピッタリです。
【「笑四季酒造株式会社」の基本情報】
住所:滋賀県甲賀市水口町本町1丁目7-8
公式:笑四季酒造株式会社Instagram
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