滋賀県の栗東市に、旧車バイクを扱うバイク屋があると聞き今回「モジャモジャモータース」に訪問させていただきました。
私自身、学生時代は親から譲ってもらったエリミネーターを乗っていたのですが、ここ数年はほんととんと乗らなくなる日々。
今のところバイクを購入する予定もないわけですが、それではモジャモジャモータースに伺っても良いレポートが書けるわけもありません。
「それなら、モジャモジャモータースに興味を持ってもらえるように”人”を知ってもらうことでは!」
そう思ったので、KODAWARI初のインタビュー形式でレポートさせていただきます。
バイク好きな方も、そうではない方も読んで面白いというものに。
ではでは、どうぞ!
ロゴが可愛らしいモジャモジャモータース。意味は中村さんを見るとわかるかも!?
–まずはモジャモジャモータースを開店された経緯を教えてください。
中村 武嗣さん(以下中村):まず開店する前に、東京で整備士として修行してきました。
それから家の事情で滋賀に戻ることになって、一時期的に会社の代表としてマネージメントをすることに。
モジャを始めたときは会社の代表もしていたので、2013年4月の開店から一時期的に人にお店を任せていました。
父との方向性の違いで会社を退職することに。
その時期に、お店を任せていた人も辞めることになっていたので「これはベストタイミング!」と思いモジャに専念することになりました。
オーナーの中村さん。2時間に及ぶインタビューにも関わらずオモシロい話で満載でした。
–お話をお伺うと色々な経験をされている方だなと思うんですが、20代の頃は何をされていたんですか?
中村:23から2年間ほどは海外でぶらぶらしていました。
それこそイギリスやフランスなどで旅をしながら、その街の人たちと知り合うという感じでしょうか。
僕自身が一番合うなーと思う人はスイスジャーマン(スイス国籍でドイツ語を話す方)。
スイス自体が色々な国囲まれているからかもしれませんが、スイス人という枠組みではなかなか難しい。
例えば日本人って、真面目で誠実なイメージですが、イタリア語を話すスイス人とドイツ語を話すスイス人は全然違う。
そういう意味では日本的でもあり、面白さもあるスイスジャーマンは相性が合いますね。
今でも連絡をとりあっています。
中村さんのスゴイところは説明がわかりやすい所。1つ1つ整理されています。
–ホームページを見てみてもモジャモジャモータース=旧車専門というイメージがあります。この認識は正しいですか?
中村:特に旧車専門店という形でしているわけではないんです。
自分にとってかっこいい、かわいいものを揃えていくと旧車が多かったというだけですね。
例えばこれから新しく出るバイクがかっこよかったりすると、それはお店にも置きます。
やっぱり自分が良いなと思うバイクでないと、お客さんには薦められないし愛着も違ってくる。
ブログにも書いているんですが、納車する時は息子・娘が旅立っていくときの親の心情に似ています。
取材時に手を加えられていたバイク。この子はどの方の元へ旅立つのだろうか。
–バイク自体が斜陽業界と言われる中で、モジャモジャモータースの存在意義というのは?
中村:昔のバイクだからこそ、街のバイク屋やチェーン店では「これぐらいだよ」「もう直すのは難しい」と言われてしまう。
でも本当はしっかりとバイクと向き合っていくと、「まだ元気出せるよ!」「もっとこう直してよ」というのが分かる。
それはマニュアルには書いていないことだし、時間を掛けないと出来ないこと。
だからこそこの斜陽業界といわれるバイク業界でもモジャが必要という理由だと思います。
古いバイク乗りの人は、当然バイク屋よりもそのバイクに接している時間も長いし、知識を持ってはります。
ではその方が何をバイク屋にもとめているかというと「自分が持っていない情報」。
そこに対してモジャは1台1台向き合った知識から、これはどうだろう、こうすればという手探りができる。
整備士って大雑把に言うと時間があれば誰でも出来る仕事なんだと思います。
でもその誰でもというのは、ある程度の範囲まで。
旧車のような「難しい」バイクであれば、直したり元気にするのは知識と技術がいる。
長い時間をかけて手入れされたバイクたち。普段目にしないバイクは不思議な雰囲気を醸し出しています。
–なるほど、普通のバイク屋ではなく特化する意味でもいいですね。
中村:極端にいえば、利益を重視するのであれば大型店のような仕組みが必要となる。
でもモジャにそれは必要ありません。なぜなら”チェーン店ができる事は自分がしなくても誰かが出来るから”。
モジャに求められているのはそこではない。
旧車が欲しい!ってなっても、壊れた時やメンテナンスする時にそのバイクを面倒が見れるバイク屋が近くにないと悩みを持たれている方もいらっしゃいます。
モジャが近くにあることで、これまでは諦めていたことが出来るようになる。
あれ!?この横顔、松田翔太に似てない?イケメンやわ。
–バイクを拝見すると、かなり高額な金額のバイクもありますね。
中村:バイクの値段については、ウチが決める言い値です。
「このバイクなら80万円」だなと思ったら、その値段。
普通のバイク屋さんに売られていないバイクが多いこともありますが、購入された方には大切に乗って頂きたいという思いがあります。
ただの乗り物とのしてのバイクより、愛着のある「相棒」としての1台として。
金額が全てというわけではないですが、思い入れを作る為にもその点を考慮しても値段を決めています。
ただ値段が書いているだけではない。その思い入れは中村さんからオーナーに移っていくはず。
–最後に今後モジャモジャモータースが目指す形を教えて下さい。
中村:バイク乗りを増やすためのバイク屋ですかね。モジャに来て、バイクに興味を持ってもらって、バイクが欲しくなる。
そんな形がお店にとっても一番のベストです。
今回インタビューにお付き合いいただき、中村さんありがとうございました。
どうでしたでしょうか、伝わりましたかモジャモジャモータース。
「極端な話、ウチで買っても値段などであまりメリットがなければ、他を薦めています。」という中村さんは、もしバイクを買うならこの人からと思わせる何かがありました。
こういう尖ったお店が、滋賀県の栗東市にあるということはあまり知られていないのでは?
100人いたら90人ぐらいは興味がわかないかもしれない。でもその内の9人は「明日行こう!」となって、その内の1人は「もうここで買うっ!」というお店です。
モジャモジャモータースに置いてあるバイクのかっこよさ、可愛さを見るだけでもこれからバイクを購入する方は必見の価値ありです。
中村さんがお手すきであれば、バイクやバスケ、マネージメントのことなどガンガン話していきましょう!
追伸:
インタビューについては、今後もどしどしお受付します。
KODAWARIも滋賀県のイロイロを伝えるために今後も工夫していきますので、夜露死苦!
新型コロナウイルスの影響で、店舗の営業時間・定休日が変更になっている可能性があります。ご来店の際には、各お店にお問い合わせください。