記事をお読みの皆さんは「 近江聖人 」という呼び名を聞いたことがあるでしょうか。滋賀県の博物館を調べていたところ、近江聖人と呼ばれた中江藤樹の記念館を高島市に見つけました。
中江藤樹の名前は、年配の方から聞くことがあります。いったい、どのような方だったのでしょう。
調べてみると日本陽明学の祖とも言われているようで、想像以上に有名な方だったようです。これは詳しいことを知りたいですね。
高島市の「近江聖人中江藤樹記念館」へ取材に行って来ましたので、当日の様子を体験レポートします。
JR安曇川駅から徒歩で向かいます。記念館へは、駅から徒歩約20分で到着しました。
駅からはコミュニティバスもあります。利用される方は船木線の「藤樹記念館前」で下車してください。
駐車場は7台まで駐車可能です。
google mapはこちら。住所:滋賀県高島市安曇川町上小川69番地
※団体でお越しの方は、事前に記念館まで連絡をお願いします。
マスク着用の上、入館します。もちろん、手指の消毒も忘れません。
入館料は、高校生以上300円(20名以上は200円) 小・中学生無料
始めに、中江藤樹の紹介ビデオを10分程度見ます。
※館内の写真撮影は許可をいただいてから行っています。
展示パネルを発見、中江藤樹の生涯について簡潔にまとめられています。近江国高島郡小川村、現在の高島市安曇川町出身なんですね。
祖父の養子となり、現在の地名で言えば滋賀から鳥取、愛媛へと移り住み、最後は脱藩して地元に戻ってきた中江藤樹。捕まると最悪の場合死罪です。怖くなかったのでしょうか。
写真は第2展示室のものになります。
写真の模型は、中江藤樹の晩年に建てられた藤樹書院という建物です。ここで私塾を開いて、教育活動を行っていたんですね。藤樹書院が建てられるまでは、会所と呼ばれる簡易な建物を使用していました。
写真は複製ですが、中江藤樹が自ら書いた藤樹規になります。中江藤樹が門人に対して示した教育方針と言うべきもののようです。
こちらは中江藤樹にまつわる逸話を再現したコーナーになります。
【藤樹書院蔵】
中江藤樹自筆の孝経です。上段の漢文で書かれた孝経は自分用に、下段の仮名で書かれた孝経は夫人用に使われたと言われています。
【写真左の酒壺は藤樹書院蔵】
写真左の酒壺にご注目ください。脱藩して故郷に戻ってきた中江藤樹は、お酒の小売りをしていました。その方法は、驚くことに無人販売でした。お客が自ら柄杓で酒を壺からすくい、その代金を酒壺の側に置いておくという方法です。
私などは悪いことをする人が出ないか心配になるのですが、酒の残りと代金はいつも合っていたそうです。
ここは第1展示室です。
【藤樹書院蔵】
中江藤樹の肖像画の写真が展示されていました。記念館の職員さんにうかがったところ、身長は160センチ程度で、江戸時代の人間としては体が大きかったそうです。
細川護煕元首相の書が展示されていました。明徳という文字が書かれています。
細川護煕元首相は雑誌の取材で記念館に来られ、そのお礼に書を送られたそうです。
マスコミに出ている有名人も記念館に訪れているんですね。
記念館から外に出てみました。ここは記念館に併設している陽明園という庭園です。
中国式の庭園で、建築材料の多くが中国から輸入されています。どこか異国情緒を感じます。
今回の取材では、滋賀にもこのような人がいたんだと驚かされました。滋賀にも、立派な方がおられたんですね。記事をお読みの皆さんも、見学に来られてはいかがでしょうか。
近江聖人中江藤樹記念館
住所:滋賀県高島市安曇川町上小川69番地
電話番号・FAX:0740-32-0330
開館時間:9:00~16:30
休館日:月曜日(祝日は除く)・祝日の翌日・年末年始
入館料:高校生以上300円(20名以上は200円) 小・中学生無料
※団体でお越しの方は、事前に記念館まで連絡をお願いします。
参考リンク:【公式】高島市ホームページ内、「近江聖人中江藤樹記念館」の紹介ページ
2020年7月中旬の情報です。最新の情報は、公式サイトでご確認ください。
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